鉄骨の断熱 ②天井の断熱


さて、前回に引き続き、天井の断熱です。


鉄骨造は他の構造体に比べて、外断熱の要求が強く求められることは、
躯体としての熱伝導率が木材に比べて2850倍もあることから、明白です
ただし、工場で採用した場合、コスト面の問題で屋根が折版である場合が多くあります

その場合、折版2重屋根で断熱をとったり、吹付け断熱をとったり、
また天井断熱を行ったり、ということがあげられますが、
上記の3種はそれぞれ欠点があります。

例えば折版2重屋根は 2回折版を施工することとなるので費用がかさむだけでなく、
そもそも断熱層が大きくとれないので、断熱の高価としては弱く、
また、気密施工に寄与するわけではありませんので、
北海道ではあまり向かない工法かと思います

また、吹付け断熱の場合、気密施工には貢献しますが、
熱抵抗にたいして吹付けられる厚みやコスト面があわず、
また、折版を断熱してもそれを持っている躯体の熱橋が防げず、
そこまで断熱を吹き付けて、となるとコスト面が合わない可能性が高いです

そして、天井断熱の場合、天井面上すぐに断熱層がきますので、
厚みを大きく取れて、断熱性能に対しての費用対効果は高いですが、
各器具の改修や天井面の工事で断熱材が落ちたりして、食品工場などでは
改修がほぼ不可になってしまったり、
また、設備機器などの断熱欠損、などを含めて、
天井裏の隠蔽器具や改修発生のある工場では向かないと思います

そこで、ジェネスタパネルの選択が上げられます
断熱と仕上を兼用するため、下地や仕上を省略できること
相じゃくりでコーキング、密着して施工するので気密性能が確保できること
天井裏歩行が可能なことや、天井裏空間に断熱材が露出しないので、
完全フリーで天井裏空間を成立させられることや、
屋根は結露防止程度でよくなるため、ペフと呼ばれる薄い断熱材を施工で済んだりと、
利点が大きいです

費用対効果を考える際も、天井裏面に断熱材を施工したくない、
という条件であれば、
1.2重屋根や吹付けなどの断熱を施工しなくてよい
2.天井気密層や、LGS下地の施工が不要
3.仕上の施工が不要
4.求められる断熱性能に応じて、木造105mm充填断熱クラスから、ゼロエネルギークラスまで幅広く断熱強度に対応可能
といった点が上げられます

コストパフォーマンスや性能によって、
<外壁はネオマによる外断熱>×<天井面はジェネスタ不燃パネル>や、
内外全てジェネスタ不燃パネル>といった仕様の選択も可能です

・・・ただし、躯体の耐久性を考えると、鉄骨は外断熱パネルは施工したほうが
間違いありません。気密・断熱を考えれば併用がよいですが、
コストパフォーマンスが高いのは、上記の外断熱×ジェネスタ不燃パネルだと思っています

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創業230年の歴史と、常に”もっと上”を追求する経営    最新鋭の3DCG提案に、構造・断熱の細かな全棟計算。 戸建・アパート・グループホーム等の新築・リフォームに留まらず、寺院の宮大工工事、遊戯施設の大型空調設備の計算・施工、美容室・飲食店の設計施工、果ては食品工場の新築・改修まですべての知識を持って、要求に応えます。 ”どこに聞いたらわからない”個人のお客様  ”すべて任せられる・応えられる人に相談にのってほしい”の法人のお客様 ぜひ一度問い合わせください。

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